「お尻に違和感があるけれど、これって痔なのかな?」「病院に行く前に、まずは市販薬でなんとかしたい……」
そんなお悩みを抱えている患者さんは少なくありません。特にお通じの際の痛みや、ひどい痒み、妊娠・出産後のトラブルなどは、誰にも相談できず一人で抱え込んでしまいがちです。
今回は、代表的な痔の種類をおさらいしながら、症状に合わせたお薬の選び方について詳しく紹介します。
あなたの症状はどれ?代表的な「3種類の痔」
「痔」と一言で言っても、実は大きく分けて3つのタイプがあります。ご自身の症状と照らし合わせてみましょう。
いぼ痔(痔核)
肛門にいぼ状の腫れができるタイプです。肛門の内側にできる「内痔核」は痛みを感じにくいのが特徴ですが、外側にできる「外痔核」は強い痛みを伴うことがあります。
切れ痔(裂肛)
排便時に肛門の皮膚が切れたり裂けたりして、鋭い痛みを感じます。お尻を拭いた時に紙に血が付く場合は、切れ痔の可能性があります。
痔ろう(あな痔)
肛門の周囲に膿のトンネルができ、化膿を繰り返す状態です。腫れや痛みに加えて、発熱を伴うこともあります。痔ろうの場合は市販薬での完治が難しいため、早めに専門医を受診する必要があります。
症状や好みに合わせて選べる!お薬の「剤型」ガイド
症状や塗りたい場所に合わせてさまざまな剤型が用意されています。
肛門の外側・付近のトラブルに《軟膏・クリーム》
お尻の外側に痛みや腫れがある場合に適しています。指で直接塗布できるため、患部の状態を確認しながらケアしたい方におすすめです。
肛門の内側のトラブルに《坐剤》
肛門の内部に直接挿入するタイプです。内側にあるいぼ痔(内痔核)や、奥の方の炎症を抑えたい時に効果を発揮します。
外側と内側、両方をケアしたいなら《注入軟膏》
容器の先端を挿入して中身を押し出すタイプです。外側に塗ることも、内部に注入することもできる万能型です。手を汚さずに使用でき、挿入時の異物感が少ないのも特徴です。
手軽に、患部に触れず治したいなら《内服タイプ》
お薬を飲むことで、体の内側から痔の症状にアプローチします。お仕事中など外出先で塗るのが難しい方や、患部に直接触れることに抵抗がある患者さんに選ばれています。
清潔に保つことも大切なケアの一つ
痔の症状を悪化させないためには、患部を清潔に保つことが非常に重要です。
殺菌・消毒タイプ(やわふわ泡)
痔が気になるデリケートな肛門周りを、きめ細やかな泡で優しく殺菌・消毒します。直接こすらずにケアできるため、痛みがある時でも安心してお使いいただけます。
市販薬を選ぶ時のチェックポイント
「自分に合う薬がわからない」という時は、まず以下の項目をチェックしてみましょう。
場所はどこか?
外側なのか、内側なのか。
主な症状は?
痛みなのか、痒みなのか、それとも腫れなのか。
使いやすさは?
外出先でも使いやすい内服か、しっかり患部を覆う軟膏か。
まとめ
市販薬は、初期の痔の症状を和らげるための強い味方です。しかし、数日間お薬を使用しても症状が改善しない場合や、激しい痛み、大量の出血がある場合は、無理をせず医療機関へ相談しましょう。
当院では、患者さんのプライバシーに配慮しながら、健やかな毎日を取り戻すお手伝いをしております。気になる症状があれば、どうぞお気軽にご相談くださいね。

