ブログ記事

【院長ブログ】いぼ痔のあとにできるスキンタグとは? 手術を考えるケースについて

いぼ痔は肛門の病気の中でも多い

肛門の病気の中で最も多いのが、痔核、いわゆる「いぼ痔」です。痔核とは、肛門部の粘膜や皮膚の下にある細かい静脈が、こぶのように腫れた状態を指します。

歯状線より内側にできたものを内痔核、外側にできたものを外痔核。内痔核は、初めのうちは排便時の出血が中心で、痛みはあまりありませんが、進行するといぼが肛門の外に出て、炎症による痛みが出ることがあります。

方、外痔核は、いきみなどによって肛門の皮下に血栓や血腫ができ、強い痛みを感じやすいのが特徴です。血栓性の静脈炎を伴うと、さらに激しい痛みが出ることもあります。

内痔核は進行度によって治療の考え方が変わります

内痔核は、脱出の程度によって1度から4度までに分けて考えます。

1度は脱出がなく、痛みはないものの排便時に出血することが多い段階です。
2度になると、排便時に脱出しますが自然に戻り、出血や痛みも出てきます。
3度では、脱出した痔核を指で押し込まないと戻らなくなり、出血や痛みもみられます。
4度になると、押し込んでも戻らず、硬くなって痛みや出血は少なくなる一方で、粘液がしみ出して下着が汚れることがあります。

3度や4度では、手術の適応になることがあります。

外痔核の炎症や腫れが引いたあとに、スキンタグが残ることがある

外痔核の多くは、軟膏や内服だけで数日ほどで痛みが取れるため、手術が必要になることはごく一部です。ただし、大きくて痛みが強い場合には、局所麻酔で5mmほど切開し、中の血栓を取り除く手術を行うことがあります。この処置は5〜10分ほどで終わり、術後の痛みはほとんどありません。こうしたいぼ痔や切れ痔が治り、炎症による腫れが引いたあとに、肛門のまわりに皮膚のたるみやゆるみが残ることがあります。
これがスキンタグで、膚痔、皮垂、見張りいぼと呼ばれることもあります。

スキンタグは病気ではありませんが、気になる症状があれば手術を検討

スキンタグそのものは病気ではないため、必ず切除しなければならないものではありません。ただし、大きくて便を拭き取るときに邪魔になる、擦れて痛みが出る、肛門まわりに違和感があるといった場合には、患者さんご本人の希望により手術の対象となります。スキンタグは肛門周囲の皮膚のたくれですが、大きいものでは治療を考えることがあります。

スキンタグの手術は自然な形で治る方法を選ぶスキンタグの手術は自然な形で治る方法を選ぶ

スキンタグの治療では、振り分け結紮術を行い、自然に取れていくのを待つ方法が用いられます。通常は2週間前後かかりますが、この方法がもっとも自然な形で治癒しやすいとされています。スキンタグは痛みを感じる部分にあるため、処置の際には肛門周囲に麻酔を行います。いぼ痔や切れ痔が落ち着いたあとでも、肛門まわりのたるみや違和感が残って気になる患者さんは少なくありません。症状の程度や生活上の困りごとに応じて治療を検討できますので、気になることがあれば一度ご相談ください。